AMEX(アメリカン・エキスプレス)には、日本の大手航空会社であるANA(全日空)を提携して生まれた『ANA AMEXカード(ANAアメリカン・エキスプレス・カード』があることをご存知でしょうか?
2009年10月に会員募集を開始したところ、ANAのマイルが貯まる他社カード(ANAカード・JCBカードなど)よりも人気が高まり、当時のANAマイラーから絶大な人気を得ていました。
富裕層が所有するカードという印象が強いAMEXがANAとコラボしたことで、自身のステイタスもアップできるとして人気ナンバー1になったのです。
そんなANAマイラー人気のANA AMEXに入会すると、様々な特典やサービスが受けられます。
特に、入会特典がとても豪華で、陸マイラー(飛行機を利用せずに大量のマイルを集める人)も注目しています。
そこで今回は、「ANA AMEXとはどのようなクレジットカーなのか?」をご説明しながら、「入会するとどのような特典・サービスが受けられるのか?」また「ANA AMEXの審査の基準はどうなっているのか?」などについても、詳しく解説していきたいと思います。
ANA AMEXの概要
まずは、ANA AMEXとはどんなクレジットカードなのかを把握するため、基本情報を見ていきましょう。
◎家族カード:ANA AMEX会員1人につき最大6枚まで発行可能。
年会費は2,500円(税別)で、入会できるのは本会員の配偶者・両親・子供(18歳以上)が原則となっています。
◎利用可能枠:制限無し
本会員ごとに「利用の目安額」を設定するようになっていますが、あくまで目安なので設定額を超えても利用することができます。
◎電子マネー:楽天Edy搭載
前払い式の電子マネーで、あらかじめまとまった金額をチャージしておけば、ANA AMEXが電子マネーの代わりになり、チャージ金額の範囲内で利用可能となります。
◎ポイント:100円=1ポイント
「ANA AMEX提携カードメンバーシップ・リワード」というポイント・プログラムにより、通常100円につき1ポイントの割合で貯まります。
ポイントをマイル移行する場合、「ポイント移行コース(有料)」に登録することで「1,000ポイント=1,000マイル」にて移行できます。
《ポイント移行コース》
ポイントをマイルに移行するためには登録が必須となり、年間6,000円(税別)の参加費がかかります。(2年目以降は自動更新)
ポイント移行コースに登録することで、1,000ポイント=1,000マイルで移行することができ、3年間の有効期限が「無期限」となります。(未登録の場合は、マイル移行不可・有効期限3年となります)
また、各支払いにポイントを利用する際にも、このコースに登録しておくことで交換レートが「1ポイント=0.5円~1円」にレベルアップします。(未登録の場合は、1ポイント=一律0.3円)
◎支払方法:1回払い
事前に「ペイフレックス(あとリボ/自動リボ)」または「ボーナス・分割払い」の支払登録をすることで、上記の支払方法を利用することが可能となります。
◎締め日・支払日:毎月20日締めの翌月10日払い(指定口座の金融機関が休業日の場合には、翌営業日)
例えば、締め日が4月20日の場合、3月21日~4月20日のANA AMEX利用分の支払日は2月10日となります。
※ANA AMEXは一般カードですが、7,000円(税別)の年会費がかかります。
一般カードの中には年会費が無料のものも多くある中、ゴールドカード並みの年会費がかかる点は、やはりアメリカン・エキスプレスの高いステイタスの表れだと言えます。
大手価格比較サイト2015年に実施された「ハイステイタスを感じさせる国際ブランドランキング」において、アメリカン・エキスプレスが35.7%で第1位を獲得しています。(第2位ダイナースクラブ→31.5%・第3位VISA→14.6%・第4位JCB→8.0%・第5位Mastercard→7.0%)
ですが、ハイステイタスだからという理由で一般カードのANA AMEXにも年会費がかかるのは、あまり納得がいかない方もいることでしょう。
7,000円という高い年会費がかかるのは、ステイタスの高さだけではなく、年会費の価格に見合った盛りだくさんの特典やサービスを受けることができるからです。
そこで、次の項目ではANA AMEXの魅力やメリットについて、詳しくご紹介していきたいと思います。
ANA AMEX会員ならではのオリジナル特典がたくさん!
ANA AMEXには、AMEXの特典やサービスに加え、ANAグループの特典やサービスも受けることができ、ダブルのお得感を味わえる点にあります。
特に、ANAとAMEXが提携したからこそ提供できる特典が数多くあり、ANA利用者やANAマイラーには大きなメリットとなります。
(1)入会&搭乗&継続でボーナスマイル&ポイントがゲットできる!
マイルが貯められるクレジットカードは他にもたくさんありますが、その中でも早く貯められるのがこのANA AMEXです。
それはなぜかというと、「入会後の利用時」・「ANA AMEXの継続時」・「ANAグループでのカード利用時」・「ANAグループ便の搭乗時」などで、それぞれボーナスマイルがゲットできるからです。
《ANA AMEX入会後》
入会してから3か月以内に以下の条件を満たすと、合計40,000マイル相当をゲットできます。
b)カード利用ボーナス:入会後1か月以内に3回カードを利用すると、ボーナスとして「1,000ポイント」が付与されます。
c)カード利用達成ボーナス1回目:入会後3か月以内にカード利用額が15万円以上になると、ボーナスとして「3,000ポイント」が付与されます。
d)カード利用達成ボーナス2回目:入会後3か月以内にカード利用額が60万円以上になると、ボーナスとして「29,000ポイント」が付与されます。
e)通常ポイント:カード利用額が60万円以上になると、「6,000ポイント」が付与されます。
上記の条件を全て達成すると、1,000マイル+39,000ポイントがゲットできることになります。
マイル移行レートは、「1,000ポイント=1,000マイル」となっているため、ゲットした全てのポイントをマイルに移行すれば40,000マイルとなります。
※ポイントをマイルに移行するためには、「ポイント移行コース(有料)」に参加する必要があります。
《ANA AMEXの継続時》
ANA AMEXの入会時と同様に、翌年からの継続時にも「1,000ポイント」のボーナスマイルがゲットできます。
《ANAグループでのカード利用時》
ANAグループの利用時にANA AMEXを利用することで、通常ポイント(100円につき1ポイント)に加え、「カード利用額200円につき1ポイント」のボーナスポイントが付与されます。
つまり、「ポイントが通常の1.5倍」にアップします。
ANAグループは、以下の航空券・機内販売・旅行商品・通信販売においてANA AMEXの利用が可能となっています。
- 航空券:ANAウェブサイト、ANA国内線予約/案内センター、ANA国際線予約/案内センター、ANAカウンターでの航空券購入
- 機内販売:ANA国内線・国際線での機内販売品、エアージャパンでの機内販売品
- 旅行商品:ANAスカイホリデー、ANAハローツアー、ANAワンダーアース
- 通信販売:A-style(ANAオンラインショップ)
《ANAグループ便の搭乗時》
通常ゲットできるANAのフライトマイルに加え、ANAグループ便に登場することで搭乗ボーナスマイルが付与されます。
搭乗ボーナスマイルは、「区間基本マイレージ×クラス・運賃倍率×ANAカード別フライトボーナスマイル」で算出されるもので、本カード会員がANAグループの航空便に登場することで、「区間毎のマイルが10%割り増し」となります。
(2)「ANA FESTA」での商品代金が10%OFFに!
全国の空港内には、「ANA FESTA(全日空商事空港ショップ)」というANAグループの店舗があります。
そこで税込1,000円以上の買い物をした際、ANA AMEXを呈示することで代金が10%OFFになります。
(3)国内線・国際線の機内販売が10%OFF&ポイント1.5倍・ボーナスマイルゲットと盛りだくさん!
ANA国内線・ANA国際線&エアージャパン国際線での機内販売品をANA AMEXで購入すると、商品代金が10%OFFになります。
また、「ポイントが1.5倍」で付与されるほか、機内販売マイル「200円につき3ポイント(=3マイル)」+ANAの通常マイル(100円につき1マイル)+ANAカードマイルプラス(100円につき1マイル)と、たくさんのボーナスがゲットできます。
《ANAカードマイルプラス》
通常のANAカード(ANAが発行する一般カード)のマイル移行レート100円につき0.5ポイント(=0.5マイル)をパワーアップさせたもので、「100円につき1ポイント(=1マイル)」で付与されます。
また、ANA航空券購入時にANA AMEXを利用すると、「ポイントが1.5倍」のポイント優遇も受けられます。
(4)ANAの様々なサービスで効率よくマイルをゲット!
世界的航空会社であるANAでは、多彩なサービスを提供しています。
それらのサービスをANA AMEXで利用することによって、効率よくマイルを貯めることができます。
①「A-style」利用で5%OFF&ポイント1.5倍!
ANAのオンラインショップ「A-style」でANA AMEXを利用すると、商品請求額が5%OFFになるほか、「ポイントが1.5倍(200円につき3ポイント)」+「ANAマイル100円につき2マイル」がゲットできます。
②ANAカードマイルプラス加盟店で100円につき最大2マイルゲット!
ANAカードマイルプラス加盟店でANA AMEXを利用したり、対象となる商品をANA AMEXで購入すると、ANAマイルが100円=1ポイントで付与されます。
更に、ANAカードマイルプラスで100円につき1ポイント付与されるので、そのポイントをマイルに移行すれば「100円につき最大2マイル」ゲットできます。
※ANA AMEXカード会員限定特典として、以下の海外加盟店でも利用可能となります。
*フランス:アレクサンドラ・ソジュフェル(パリ)
*イギリス:ハロッズ、リバティ、セルフリッジ(ともにロンドン)
*シンガポール:シンガポール高島屋
③「ANAグルメマイル」参加店で100円につき最大3マイルゲット!
ANAグルメマイルの参加店でANA AMEXを利用すると、ポイントが100円につき1ポイント付与されるほか、ANAマイルが100円につき最大2マイルゲットできます。
ポイントをマイルに移行することによって、100円につき最大3マイルゲットできることになります。
④家族カードのマイルも合算可能!
「ANAカードファミリーマイル」の参加登録をすることで、これまで貯めてきたマイルを本カードのマイルと合算させることが可能となります。
本カードと合算可能なカードが増えることによって、ANAの特典航空券ゲットへの道が近づきます。
特典航空券とは、ポイント数に応じて国内線・国際線の航空券として利用できるマイル利用サービスです。
マイラー(マイルを貯めている人)の多くは、この特典航空券と引き換えるために、マイルを貯めているのです。
なお、参加登録は無料で、登録条件はANA AMEXの家族カード会員、もしくはANA AMEXの別カードの本会員となります。
⑤「Edyマイルプラス」
Edyマイルプラス対象店舗にてANA AMEX付帯のEdyで支払いすると、通常のマイル移行レート(200円=1マイル)がパワーアップし、「200円=2マイル」で貯まっていきます。
Edyマイルプラスについては、ANAの公式サイトをご覧ください。
(6)家族カードが最大2枚まで初年度の年会費が無料に!
現在、「ANA AMEX家族カード初年度年会費無料キャンペーン」を実施しており、「本カードと家族カードの同時申込み」で最大2枚までの家族カードの年会費が、初年度無料となります。
ANA AMEXの家族カードの年会費は1枚2,500円(税別)ですから、2枚申し込むと年間5,000円の会費がかかり、本カードと合わせると年に12,000円(税別)かかることになります。
ところが今申し込みをすると、家族カードを2枚作っても初年度は無料となり、本カードの年会費7,000円(税別)で済むわけです。
ANA AMEXと家族カードの申込みを検討している方には今が入会のチャンスです!
まだまだあるANA AMEXの特典&サービス
ANA AMEXの最大の特長は、貯めたポイントをANAのマイルに移行できる点で、ポイント&マイル優遇が受けられる各種加盟店で利用することで、より効率的にマイルを貯めることができます。
このカードは、ANAマイルに関する各種サービスだけではなく、もちろんAMEXの充実した特典&サービスもたくさん受けられます。
(1)万全のカードサポート&セキュリティで安心!
①不正プロテクション&カード無料再発行
万が一、ANA AMEXを紛失してしまったり盗難の被害に遭った場合には、「AMEXメンバーシップ・サービス・センター」に連絡することで、速やかに紛失したカードの利用停止措置を取ってくれます。
また、新しいカードを無料で再発行するとともに、緊急を要する場合には即時発行にも対応してくれます。
他社の一般カードには、再発行に手数料がかかるものもありますが、ANA AMEXの場合は無料で再発行してくれます。
AMEXメンバーシップ・サービス・センターへの問い合わせは、
フリーダイヤル「0120-965877」、または「03-3220-6787」です。
通話料は無料で、土日祝を除く9:00~17:00が利用可能時間となります。
なお、緊急時には24時間・年中無休対応となります。
②オンラインプロテクション&ショッピングプロテクション
オンラインでクレジットカードを利用することに、多少なりとも不安を感じている方は多いと思います。
その点に関して、AMEXでは補償サービスを設けているので安心です。
例えば、万が一第三者によるオンライン上でのANA AMEX不正使用が発覚した際、速やかにカード紛失届をAMEX側に提出し一定条件を満たすことで、その不正使用分は請求されません。
条件としては、「届出受領日からさかのぼって60日目以降に不正使用された場合」で、この条件に合致すればその不正使用分は支払いが免除されます。
また、ANA AMEXで購入した商品が破損や盗難などに遭った際には、購入日から90日間において1名につき年間最高200万円まで補償してくれます。(免責金額として1事故につき1万円がかかります)
AMEXでは、カードの利用可能枠を設けていない点からも分かるように、富裕層の会員が比較的多く、購入商品も高価なものが多い傾向にあります。
そのため、万が一高価な商品が損害を被った際にも、ショッピング保険があると安心です。
③本人認証サービス「American Express Safekey」で不正使用をシャットアウト!
「American Express Safekey」参加店でオンラインショッピングをする際、AMEXから送られてくるワンタイムパスワード(6ケタ)を入力することで、第三者によるカードの不正使用を予防することができます。
このサービスは、ANA AMEXを利用するたびにワンタイムパスワードを入力しなければならないため面倒ではありますが、本人認証ができないとカード決済ができないため不正使用の不安が無くなります。
(2)旅行の予約からもしもの時まで会員を手厚くサポート!
①旅行の予約・準備で様々なサービスが利用できる
旅行の予約は、ANAの公式サイト「ANAウェブサイト」にてオンライン予約&購入ができます。
ANAウェブサイトでは、国内線・国際線の航空券やツアーの予約・購入ができ、ANA AMEX会員はANAグループカードポイントが1.5倍で付与されます。
また、AMEXの旅行予約サイト「アメリカン・エキスプレス・トラベルオンライン」も利用でき、国内外のホテル予約から買い航空券の予約・購入、レンタカーの手配まで、旅行に関する様々な予約を24時間いつでも行うことができます。
AMEXトラベルでは、ホテル・レンタカー・国内航空券に関しては予約をするだけでいつでも「100円につき2ポイント」が付与されるシステムとなっており、効率よくポイントを貯めることができます。
また、ANA AMEX会員ならば、「手数料無料」・「会員優遇価格での購入」・「カード会員限定特典」など、様々な優待サービスを受けられ、お得に旅行を楽しめます。
他にも、以下のようなお得に利用できる旅行サイトがあり、いつでもオンラインから予約が可能です。
*Expedia:海外ホテル料金が8%OFFで利用できるほか、ANA AMEX会員は優待料金で予約できるプランが揃っています。
*日本旅行:特選の宿(日本旅行が厳選した宿)を5%OFFで利用できます。
*アップルワールド.com:約10万にもおよぶ世界中のホテルを、最安値よりも5%OFF価格で利用することができます。
②空港&旅先でも充実のサービスが利用できる
国内旅行では、通常料金の5%OFFでレンタカーが利用できるほか、海外旅行先での予約・相談に関して、24時間いつでも日本語によるサポート体制が整っているので安心です。
③もしもの時に安心の旅行傷害保険
国内・海外旅行時に何らかの障害等を被った際には、以下の保険金が支払われます。
*障害死亡保険金:2,000万円
*傷害後遺障害保険金:最高2,000万円
《海外旅行時》
*障害死亡保険金:3,000万円
*傷害後遺障害保険金:最高3,000万円
*傷害治療費用保険金:最高100万円
*賠償責任保険金:最高3,000万円
*携行品障害保険金:1旅行中最高30万円、年間限度額100万円(免責金3000円)
*救援者費用:保険期間中最高200万円
この旅行傷害保険は、ANA AMEX会員だけではなく、その配偶者や(本会員と生計を共にする)子供・両親までも対象となるので、安心して家族旅行ができます。
ANA AMEXの審査基準について
アメリカン・エキスプレスでは、「満20歳以上」・「定職に就いている」・「国内在住」の人であれば、ANA AMEXへの申し込みが可能としています。
つまり、20歳以上でも学生やでは申し込みができないということになります。
審査基準においては、20代で年収250万円~でも可決した事例があり、年収300万円代ではおよそ50%、400万円では信用度に問題が無ければ高確率で可決できるとされています。
AMEXの審査では、「安定した収入が継続できるか」・「信用度に問題が無いか」に重点を置いている傾向にあります。
そのため、年収の高さだけで判断するのではなく、勤務先の安定性や申込者の信用情報などを重要視しているのです。
例えば、年収250万円程度で審査を通過した事例においては、年収の高さよりも年齢、勤務先の規模・知名度・安定性などを重視した可能性が考えられます。
20代で現在は年収250万円程度であっても、中~大規模企業の正社員ならば今後収入がアップしていくことも十分に予測ができ、ANA AMEXの会員としてもふさわしいと判断されたのです。
また、年収が300万円以上あっても過去のローン履歴で延滞や債務整理などがあったりすると、ANA AMEXの審査を通過するのは難しくなります。
AMEXの審査基準は、従来よりも緩和されてきたと言われていますが、それでもハイステイタスのイメージに変わりはなく、一般カードのAMEXカードの審査基準も「収入の安定性」や「企業の信用度」などを重要視している傾向にあります。
こうしたことから、ANA AMEXの審査基準もAMEXカードと同等レベルと考えてよいでしょう。
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