端末にかざすだけで支払いが完了する非接触決済を「コンタクトレス決済」といいます。
交通系ICカードによる決済や、スマートフォンを利用した決済もコンタクトレス決済ですね。
最近では、クレジットカードをかざすだけで完了するコンタクトレス決済も普及していますね。
今回はクレジットカードによるコンタクトレス(非接触)決済と日本の現状背景について説明します。
コンタクトレス決済とは?
コンタクトレス決済とは、決済端末にかざすだけで支払いが完了する、非接触による決済の事です。
専用リーダーにカードあるいは、モバイル端末をかざすことで支払いを終えることができます。
交通系ICカードにおる決済や、スマホを利用した決済もコンタクトレス決済と言えますね。
かざすだけなので、現金を扱うよりも支払いの作業がスピーディになり、利便性の高い決済方法です。
コンタクトレス決済とQRコード決済の違いとは?
2004年6月に登場した「おサイフケータイ」は世界に先駆けてコンタクトレス決済を導入した実例であり、同年7月に登場した「Edy」を始め、各種電子マネーもコンタクトレス決済を牽引する立役者と言える存在です。
これらの決済には、非接触ICチップ(近距離無線通信規格)が用いられています。
最近は国内でQRコード決済が話題ですが、利便性という点ではコンタクトレス決済が優れている点もあります。
QRコード決済は、製品・商品のQRコードをプリントするだけで、利用できる手軽さが魅力です。
小規模店舗などでは、決済用の周辺機器を導入する必要が無いため、イニシャルコストが掛からないのは良いですよね。
しかし、決済時にアプリを立ち上げQRコードを読み取る、または読み取らせるといった作業は結構手間です。
決済端末などを導入する初期投資こそ必要ですが、決済のスピードが速いのはコンタクトレス決済の長所ですね。
クレジットカードによるサインレス決済とは?
近頃は、かざすだけで決済できる、近距離無線通信規格「NFC」を搭載したクレジットカードも登場しています。
交通系ICカードのように、端末にクレジットカードを近づけるだけで決済が終了する、コンタクトレス決済が広まりつつあります。
クレジットカードによるコンタクトレス決済は「サインレス決済」とも呼ばれていますね。
本人確認のサインなしに利用できることから、利用の上限額が決められています。
極力、紛失・盗難などによる、第三者の高額決済を防ぐような措置が取られているのです。
また利用できるのは、クレジットカード会社とサインレス決済の契約を結んでいるところのみになります。
磁気からICチップへ、そしてコンタクトレスに?
クレジットカードのコンタクトレス決済が普及した背景には、不正利用問題や偽像問題が影響しています。
現在、日本でもICチップが義務付けられていますが、かつてのクレジットカードは情報量が少ないという性質上、不正利用されやすい磁気クレジットカードが一般的でした。
とりわけ海外では、不正に情報を抜き取られるスキミング被害が相次いだことで、ICチップ型クレジットカードの統一規格が策定され、不正利用に対処するようになりました。
ヨーロッパでは、VISAが開発した後払い型電子マネー「Visa payWave」やMastercardが開発した後払い型電子マネー「Mastercardコンタクトレス」という具合に、クレジットカードやデビットカードに搭載される形で、非接触かつサインレスを実現していきます。
後払い型電子マネーとは、交通系ICカードのようにチャージしてコンタクトレス決済を行うのでは無く、後日請求が届くコンタクトレスなクレジットカードです。
国内初の後払い型電子マネー「PiTaPa」や「iD」もコンタクトレス決済になりますね。
海外でのコンタクトレス決済の状況は?
キャッシュレス決済と聞くと、QRコードが普及している中国を連想される方も多いと思いますが、クレジットカードやデビットカードの利用が日常茶飯事のデンマークやスウェーデンもキャッシュレス先進国です。
デンマークの首都・コペンハーゲンでは、ファーストフード店やコンビニ、カフェなどあらゆる場所で非現金決済に対応し、そのほとんどがコンタクトレス決済に対応しています。
ちなみにデンマークやスウェーデンは、クレジットカードによるコンタクトレス決済に加え、自国銀行が開発した非接触のモバイル決済「MovilePay」(デンマーク)、「Swich」(スウェーデン)も普及しています。
クレジットカードとモバイルに両輪が、クレジットカードとモバイルによる両輪が、キャッシュッレス社会とコンタクトレス決済を推進している実情が広がっています。
このように海外に於ける非接触決済の割合は、上昇の一途をたどっています。
カードとモバイル、双方でコンタクトレス決済を!
コンタクトレス決済は、スピーディーかつ利便性が高い決済手段といえます。
最近は、日本でもクレジットカードのコンタクトレス決済が広まりつつあります。
2018年3月には、日本マクドナルドが全国の店舗でクレジットカードによる非接触決済サービスを開始し、同年9月にはコンビニ大手ローソンでも使えるようになりました。
設備投資の理由などから、小売業界の小規模店舗などでは、一般的な決済方法になるのは難しいですが、大型店舗や百貨店、大手チェーンでは、今後ますます普及していくでしょう。
クレジットカードとモバイル、両方を使いこなすキャッシュレス社会が到来するのはまもなくでしょうね。
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