クレジットカード業界の中では、ブランドイメージにおいてDiners Club(ダイナースクラブ)とトップを争うのが「AMERICAN EXPRESS(アメリカン・エキスプレス)=AMEX」です。
その中で、「いつかは持ってみたい!」と多くの人が憧れを抱くカードが『アメックスゴールド』です。
今回は、このアメックスゴールドの魅力について詳しくご説明するとともに、審査を通過するための条件などについても詳しくご紹介していきたいと思います。
日本で初めて発行されたカードがアメックスゴールドカード!
1850年にアメリカ・ニューヨーク州で運送業者として開業したアメックスは、1882年に金融業へ進出して世界へと事業を拡大していき、その名を1958年よりクレジットカード事業を展開し、その名を確実なものとしていきました。
AMEXの日本への事業展開は、金融業へ参入した後、1917年の第一次世界大戦中に開始されており、2017年には実に100周年を迎えています。
日本でのクレジットカード展開は1980年からであり、最初に発行されたクレジットカードが『アメックスゴールド(アメリカン・エキスプレス・ゴールド・カード)』です。
アメックスゴールドカードは、日本で初めて発行されたクレジットカードであり、また数あるアメックスカードの中で最初に発行されたカードでもあるのです。
眩いばかりに光り輝くアメックスゴールドのカードフェイスは、その当時多くの日本人を魅了し、他社もアメックスゴールドを模倣してゴールドカードを発行したといわれています。
アメックスゴールドカードの特徴
ここで、気になるアメックスゴールドカードの特徴をご紹介します。
◎年会費:29,000円(税抜)
1990年のバブル崩壊直前までは、アメックスゴールドカードの年会費は10万円だったといわれています。
その時代と比較すると金額は約3分の1まで下がっていますが、アメリカの現在の年会費は125米ドル(およそ14,000円)、ヨーロッパの年会費は140ユーロ(およそ18,000円)であり、世界で比較すると日本におけるアメックスゴールドの年会費は非常に高額に設定されています。
◎カード利用可能枠:一律の上限無し
利用可能枠を設けない代わりに、「利用目安額」をユーザーごとに設定するスステムとなっています。
しかし、目安額を超えたからといってアメックスゴールドが利用できなくなるわけではありません。
◎支払方法:一括払い(分割手数料無し)
※事前登録で、ボーナス一括払い・分割払い、ペイフレックスが可能
アメックスは国際ブランドの1つですが、位置づけとしては「チャージカード(一括払い専用カード)」という印象が強いです。
ですが、現在アメックスゴールドカードでは前もって利用登録をしておくことで、「分割払い・ボーナス一括払い」または「ペイフレックス(リボ払い)」で支払いが可能です。
*ボーナス一括払い⇒ボーナス期(8月または1月)の支払日に、一括払いで支払います。ボーナス一括払いも分割払いではないので、手数料はかかりません。
*分割払い⇒3回~24回の中から指定回数を選ぶことができます。
なお、支払額には利用代金のほかに、実質年率14.9%の分割手数料がかかります。
手数料の金額は、利用代金100円当たり2.49円~16.25円で、分解回数により変わります。
*ペイフレックス⇒一括払いで商品を購入後、リボ払いへの変更できるシステムです。
設定金額は2,000円~20万円まであり、その中から指定金額を選択することができます。
ペイフレックスには「あとリボ」と「自動リボ」の2種類があり、あとリボはアメックスゴールドで決済した利用額のうち、リボ払いしたい金額を選んで支払うことができます。
「自動リボ」は、事前に支払金額を設定し、設定金額を超えた場合には金額を超えない分は一括払いに、超えた分はリボ払いに自動変更できます。
◎支払日:利用する金融機関によって変わります。
◎ポイント:100円=1ポイント、有効期間最大3年
ポイントは、一度交換すると有効期限が無期限になります。
◎メンバーシップ・リワード・プラス:有料
アメックスのポイントがグレードアップする「ポイントプログラム」で、年間参加費として3,000円(税抜)がかかります。(2年目以降は自動更新となります)
◎家族カード:年会費1枚目無料、2枚以降12,000円(税抜)
◎付帯保険:旅行傷害保険(国内旅行・海外旅行)、航空便遅延費用(海外旅行)、ショッピング保険、キャンセル保険、返品保険
アメックスゴールドカードの入会基準について
アメックスゴールドの審査は、以前に比べて緩和されているといわれています。
例えば、申込み年齢に関して、以前は25歳以上とされていましたが現在は20歳以上に引き下げられています。
また年収に関して、明確な基準は公表されていませんが「年収500万円以上・勤続年数5年以上」が日本におけるアメックスゴールドの審査通過基準とされていました。
つまり、「1つの会社に長く勤めている」、「収入が比較的高い」という点が重要視されていたわけです。
しかし、現在は「年収300万円以上」・「大手企業または中規模企業の正社員」・「公務員」であれば、アメックスゴールドの審査を通過できる可能性が高いとされています。
申込み時には勤務先情報を入力するのですが、AMEXの審査では「帝国データバンク」の登録情報を利用して企業の信用調査を行っているといわれています。
帝国データバンクとは、日本国内最大の企業専門調査会社で、クレジットカード会社のほとんどが帝国データの企業データを利用しています。
つまり、勤務先が帝国データバンクに登録されていない企業だと、その信用度が不明瞭であるためアメックスゴールドの審査を通過できない可能性があります。
中規模企業や大手企業のデータは登録されており、企業規模が大きくなるほどその信用度が増すため、年収が多少低くても審査を通過できる可能性があるわけです。
実際にアメックスゴールドの審査通過事例を見ると、年収300万円以下・勤続年数3年以下であっても、クレジット利用履歴(信用度)が良好であれば可決されたというケースもありました。
このことから、現在におけるアメックスゴールドカードの審査基準は、「20歳以上」・「年収300万円前後~」・「一定の信用基準を満たした企業の正社員、または公務員」であれば、AMEXゴールドに入会できる確率は高くなると言えます。
ただし、これはあくまでも審査基準の目安であり、この条件を満たせば必ずアメックスゴールドに入会できるわけではないので注意しましょう。
AMEXゴールドならではのメリットも
AMEXゴールドは様々な特典やサービスが付帯していますが、その中にはグリーンカード(一般カード)では得られないゴールドカードならではのメリットもあります。
(1)条件をクリアすれば入会特典として合計33,000ポイントGET!
AMEXゴールドに入会後3か月以内に一定の条件をクリアすることで、「合計33,000ポイント」がゲットできます。
このボーナスポイントをゲットする条件は以下の通りです。
【ボーナス条件①:入会後3か月以内にAMEXゴールドを3回利用する】
⇒条件をクリアすると、「3,000ポイント」がゲットできます。
【ボーナス条件②:入会後3か月以内にAMEXゴールドを30万円分利用する】
⇒条件をクリアすると、「6,000ポイント」がゲットできます。
【ボーナス条件③:入会後3か月以内にAMEXゴールドを60万円分利用する】
⇒条件をクリアすると「18,000ポイント」がゲットできます。
【通常条件:AMEXゴールドを60万円分利用する】
⇒条件をクリアすると、「6,000ポイント」がゲットできます。
上記3つのボーナス条件+通常条件をクリアすると、合計33,000ポイントがゲットできます。
ちなみに、33,000ポイントをカード利用分に換算すると実に「330万円相当」になります。
一般カードのアメックスカードグリーンにも同様の入会特典が付いていますが、ボーナスポイントは合計18,000ポイント(カード利用分180万円相当)です。
18,000ポイントでも十分に高ポイントですが、アメックスゴールドはグリーンカードのおよそ2倍のポイントがゲットできるわけです。
入会特典の対象となるのは、「アメックスゴールド会員」と「その家族カード会員」で、AMEX公式サイトのゴールドカードページより新規入会した方となります。
(2)家族カード1枚の年会費が無料に!
アメックスゴールドカードでは、家族カード1枚分の年会費が通年無料となります。
(一般カードのAMEXグリーンは、家族カード1枚目から税抜6,000円の年会費がかかります)
ちなみに、2枚目以降のAMEXゴールド家族カードには、12,000円(税込)の年会費がかかります。
ということは、家族カード1枚分を所持した場合、毎年12,000円かかるはずの年会費が全くかからないということになります。
本カードの年会費が高い分、家族カードが1枚分でも無料になるのはうれしいですね。
(3)「ゴールド・ダイニングby招待日和」で美味しい&うれしい体験!
アメックスゴールド会員専用のレストラン予約サイトで、国内はもちろん、海外を含めたレストラン約200店舗の予約がこのサイトから行えます。
この予約サイトにおいて、「ゴールド会員が掲載レストランの所定のコースメニューを2名以上で予約」すると、「1名分のコース料金が無料」となります。
1名無料サービスが受けられるのは「1店舗につき年に2回」で、A期間に1回とB期間に1回となります。
A・Bそれぞれの期間は以下の通りです。
*A期間:4月1日~9月30日
*B期間:10月1日~翌年3月31日
※予約はWebのみで電話予約はできません。
※予約期限は、国内店舗は利用日の3営業日前まで、海外店舗は7営業日前までとなっています。
(4)「オーバーシーズ・アシスト」が海外旅行を24時間体制でサポート!
海外旅行先での緊急時に、「日本語で相談できる24時間体制の電話サポートサービス」です。
アメックスグリーンにも「グローバル・ホットライン」という24時間電話サポートサービスが付帯していますが、オーバーシーズ・アシストにはさらにグレードアップしたサポートサービスが付帯しています。
オーバーシーズ・アシストには、グローバル・ホットラインの海外旅行関連サービス(航空券の予約・発券手配、宿泊施設の紹介、レンタカー予約、レストラン予約など)に加え、「海外旅行緊急支援サービス」も受けられます。
この緊急支援サービスは、グローバル・ホットラインには付帯していません。
海外旅行緊急支援サービスには以下の内容が含まれています。
《メディカルサービス》
①電話医療相談サービス
旅行先で体調を崩した際、電話で医師や看護師の適切なアドバイスを、24時間いつでも受けることができます。
②病院紹介サービス
旅行先で病気やケガをした際、最も近い医療施設の詳細情報(住所/電話番号/診療時間など)を紹介するとともに、可能な限り日本語が分かる最適な医師を紹介してくれます。
③病院の予約及び入院の手配サービス
予約可能な医療機関であれば速やかに予約を入れ、また緊急時には入院の手配もしてくれます。
④テレフォン・アシスト・サービス
現地の医師が日本語を理解できない場合には、電話にて対話のアシストをしてくれます。
⑤医療機関への信用保証サービスおよび資金援助サービス
海外の医療機関では、患者の信用上の問題から治療が受けられなくなる場合があります。
しかし、このサポートサービスでは以下の4つの対応を取って、医療機関へ治療費の支払いに問題がないことを伝え、治療を進めてもらいます。
b.事前の支払いが無いことで現地の医療機関や医師が治療を拒否する事態には、アメックスゴールド会員の許可を得たうえで、5,000ドル(約567,000円)まで立て替えをします。(カード会員が意識を失っている場合には、会員に代わって現地の医療機関に支払います)
c. アメックスゴールドカードに付帯する海外旅行傷害保険の被保険者においては、補償範囲での支払いに問題がないことを現地の医療機関等に伝え、必要に応じて事前支払い、保証金支払いを行います。
d.メディカルサービスを利用している場合、または海外旅行傷害保険以外の保険を利用している場合には、現地の医療機関や医師に対して当該保険会社へ請求書を送るよう交渉します。
⑥緊急移送サービス
医療上の観点から、転院または日本の病院に移送する必要があると判断された場合、転院または日本への帰国手配を無料で行います。
⑦医療関連の派遣サービス
病気やケガの程度がひどく自ら医療機関まで行けない場合には、その場所まで医療グループ・医師の派遣、または救急車派遣の手配をします。
⑧治療経過・管理サービス
長期入院を余儀なくされた場合、治療経過の管理が必要な場合などでは、指定医が治療の適切度や治療の有無などをチェックし、必要に応じて転院の相談をします。
⑨家族への緊急事態連絡サービス
入院した会員に対し、家族・親族への連絡の有無を聞き、必要に応じて適切な対処をしていきます。
⑩帰国手配サービス
現地の医療機関から日本の医療機関へ移る際の帰国手配を行います。
⑪遺体送還
万が一、会員が無くなった場合には、日本へ遺体を移送するための手配をむりょうで行います。
《リーガルアシストサービス》
①緊急時の弁護士紹介
緊急事態の際には、弁護士を紹介してくれます。
②会員等が拘留された場合の保釈金立て替え
会員等が交通事故を起こしたり、行政手続きにおいて違反を犯して拘留された場合には、最高1,000ドル(約113,500円)の保釈金を立て替えます。
③弁護士費用の立て替え
弁護士費用を最高1,000ドルまで立て替えます。
④日本語通訳の派遣手配
必要に応じて日本語通訳の派遣手続を行います。
《その他のサービス》
会員が上記以外のサービスを希望する場合には、できる限り提供できるよう努力します。
(5)「エアポート送迎サービス」で空港までの道のりを格安料金で送迎!
海外旅行での出発・帰国時にタクシーが必要な場合には、アメックスゴールド会員専用でタクシーをチャーターし、指定場所から空港までの送迎を割安価格で提供してくれます。
このサービスが利用できる空港は、成田国際空港・中部国際空港・関西国際空港・羽田空港(国際線)となっています。
(6)最高1億円補償の海外旅行傷害保険付きで安心!
アメックスゴールドカード会員が、航空券の代やツアー代金などをカードで支払った場合に限り、海外旅行時の障害死亡・後遺傷害保険の補償額が最高1億円となります。
海外旅行傷害保険の補償額が最高1億円となっているカードは、AMEXゴールドのほかにはダイナースクラブカードとJCBゴールドしかありません。
また国内の旅行傷害保険は、本会員と家族カード会員の補償額が同額となっており、最高5,000万円まで補償されます。
(7)もしものキャンセルを補償する「キャンセル・プロテクション」付き!
アメックスグリーンに付帯しているショッピング・プロテクション(カード決済によって購入した商品が損害を負った際にその料金を補償する保険)や、リターン・プロテクション(カード決済によって購入した商品の返品に店舗が受け付けてくれない場合、その料金を補償してくれる保険)は、もちろんアメックスゴールドにも付帯していますが、更にこのカードには「キャンセル・プロテクション」という保険も付帯しています。
キャンセル・プロテクションとは、急な用事などで海外旅行をキャンセルしなければならなくなった場合、また病気やケガで海外旅行が不可能となった場合に、旅行の予約をキャンセルしたり、購入済みのチケット代など補償するサービスです。
この補償サービスは、以下の各種料金をアメックスゴールドカードで決済した場合に適用されます。
*宿泊施設に関するサービス
*航空機や列車、自動車など旅客輸送の予約
*パーティ施設に関するサービス
*趣味(運動・教養など)に関する指導や施設提供
*芸術(演劇・音楽・美術など)の公演・上映など
補償金の限度額は以下の通りです。
*本カード会員またはその配偶者、1等親以内の親族の死亡・障害等による入院でのキャンセル⇒年間最高10万円
*本カード会員またはその配偶者・子供の障害による通院でのキャンセル⇒年間最高3万円
*本カード会員の会社命令による出張でのキャンセル⇒年間最高10万円
※なお、この保険には自己負担額として「1,000円」または「キャンセル費用の10%の金額」のうち、どちらか高い金額を支払うことになります。
(8)「空港便遅延補償」が飛行遅延時の急な出費を補償!
海外旅行の際、飛行機の遅延によって急に宿泊せざるを得なくなったなど、臨時出費ができた際、その宿泊料金や食事料金を以下の金額まで補償します。
*乗継遅延費用:1回の到着便の遅延で最高20,000円
到着便の遅延によって、4時間以内に代替便に搭乗できなかった場合に適用されます。
*出航遅延/欠航/搭乗不能費用:1回の出航遅延または欠航・運休、搭乗不能につき最高20,000円
上記の理由によって、4時間以内に代替便へ搭乗できなかった場合に適用されます。
(9)ゴールド・ワインクラブ
最高級ワインに関する様々なサービスを、ゴールド会員限定で受けることができます。
アメックスゴールドの付帯サービスはコレだけじゃない!
アメックスゴールドの付帯サービスは、上記で紹介したものだけではありません。
他にも様々な特典やサービスがあり、ここではすべて紹介しきれないほどの数です。
例えば、旅行関連のサービスでは、「手荷物無料宅配サービス」、「大型手荷物宅配優待特典(カード会員1名につきJALエービーシーの価格より1,000円OFF)」、「海外用レンタル携帯電話(レンタル料半額・通話料10%OFFで海外用携帯電話が利用可能)」など、国内外の旅行を楽しく快適に楽しめるサポートシステムが整っています。
また、カードセキュリティに関してでは、「不正プロテクション(第三者による不正使用損害を補償)」、「カード無料再発行」、「オンライン・プロテクション(インターネット上での不正使用損害を完全補償)」なども付帯しているので、どこでも安心してAMEXゴールドを利用できます。
更に、エンターテインメントに関してでは、「新国立劇場のチケット先行販売」、「イープラスのチケット先行販売」など、一般客よりもいち早くチケットを購入できるサービスもあります。
アメックスゴールドの年会費は世界基準と比べても割高ではありますが、その分トップレベルの保険や手厚いサポート体制が整っているほか、様々な特典が受けられるようになっています。
そこに、「ハイステイタスの象徴」というプラス要素も加わることになるので、決して損をしたと感じることはないでしょう。
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