アメリカン・エキスプレスとデルタ航空の提携によって誕生した『デルタ スカイマイル アメリカン・エキスプレス・ゴールド・カード(デルタスカイマイル アメックスゴールド)』は、デルタ航空のマイレージ「スカイマイル」を効率良く貯めることができるほか、アメックスとデルタ航空それぞれの特典やサービスを受けることができるゴールドカードです。
デルタスカイマイル アメックスゴールドの年会費は、他のゴールドカードと比べ割高ではありますが、その分受けられる特典やサービスが充実していることから、ユーザーの中には「神カード」と呼ぶ方もいます。
ただ、昨年実施されたサービスの一部改定により、それまでは多く聞かれた評価する声が、改定後には評価する声とともに「改悪した」というデメリットの声もちらほら聞かれるようになりました。
そこで、デルタスカイマイル アメックスゴールドについて色々と調査したところ、「改定によってサービス内容がどのように変わったのか」、「メリット・デメリットは何か」、「おすすめの入会タイミング」など様々なことが分かってきました。
今回は、『デルタスカイマイル アメックスゴールド』の特長などともに、これらのポイントを詳しく解説していきたいと思います。
デルタスカイマイル アメックスゴールドの概要と特長
まずは、デルタスカイマイル アメックスゴールドの概要と特長をご紹介します。
このカードにしかない特長などもあるので、把握して上手に利用しましょう。
デルタスカイマイル アメックスゴールドのカード概要
◎年会費:26,000円+消費税(合計28,080円)
◎家族カード:12,000円+消費税(合計12,960円)、最大6枚まで発行可能
◎スカイマイル:100円につき1マイル(通常)
◎カードセキュリティ:
他人によるカード不正使用が起こった場合、その取引分は負担が免除されます。
・紛失時におけるカード無料再発行:
カードの紛失時(盗難も含む)には、新しいカードを無料で再発行します。(緊急時には「緊急仮カード」を発行)
・オンラインプロテクション:
他人によるオンライン上での不正使用が起こった場合、その取引分は負担が免除されます。
・ショッピングプロテクション:
カードで購入した商品が破損した(盗難も含む)場合、購入日から90日間にわたり、年間最高500万円まで補償します。(カード購入商品は、国内外を問いません)
・リターンプロテクション:
カードで購入した商品の返品を販売店が拒否した場合、購入日から90日以内であればアメックスが補償します。(1商品につき最大3万円、年間15万円まで)
・キャンセルプロテクション:
何らかの事情(出張や病気・ケガなど)で、予約していた旅行や購入済みチケットをキャンセルせざるを得なくなった場合、その費用を同行者(カード会員の配偶者のみ)の分まで補償します。(補償限度額:年間3万円~10万円)
※キャンセルプロテクションには、「1,000円またはキャンセル料の10%の自己負担金」があります。
・ワンタイムパスワード認証サービス:
オンラインショッピング時には、アメックスから送られるワンタイムパスワードを入力して本人認証をすることで、カード決済が可能となります。
デルタスカイマイル アメックスゴールドの特長
(1)入会後1年間はゴールドメダリオンに!
スカイマイルには、デルタ航空を頻繁に利用するお客様に対し、上級会員のメダリオン会員資格を提供しています。
メダリオン会員は、上位ランクからダイアモンド・プラチナ・ゴールド・シルバーの4つに分類されており、デルタスカイマイル アメックスゴールド会員になると「ゴールドメダリオン」の資格が1年間無償で提供されます。
ゴールドメダリオンになると、以下のようなスカイマイルプログラムの特典やサービスを受けられます。
デルタ航空予約センター・チケットオフィスの窓口にて航空券の発券をすると、発券ごとに通常20米ドル(約2,150円)の発券手数料がかかります。
しかし、ゴールドメダリオンの方ならば、この手数料がいつでも無料になります。
◎優先的にチェックインできる:
デルタ航空を利用する際には、利用座席がどのクラスであっても専用チェックインエリア(ビジネスエリート/ビジネスクラス・ファーストクラスのいずれか)にて、優先的にチェックインをすることができます。
従って、混雑するシーズンの旅行であっても、待ち時間なしでチェックインが可能となります。
◎優先的に搭乗できる:
ゴールドメダリオンの方がデルタ航空を利用する際には、一般搭乗が始まる前に優先的に案内されるシステムとなっています。
そのため、時間に余裕をもって搭乗することができます。
◎優先的に手荷物を受け取れる:
受託手荷物受取所で自分の手荷物を受け取る際にも、一般客より先に受け取ることができます。
※スカイチーム・アライアンス(デルタ航空をはじめとする20の航空会社が加盟するグローバルスカイネットワーク)の利用で適用されます。
◎キャンセル待ちも優先的に案内:
デルタ航空のキャンセル待ちでも、一般客よりも順番が優遇されます。
◎デルタ・コンフォートプラスに無料アップグレード:
ゴールドメダリオンの方は、デルタ・コンフォートプラスへの無料アップグレードサービスが受けられます。
デルタ・コンフォートプラスとは、エコノミークラスよりもワンランク上のシートことで、エコノミークラスのシートよりもリクライニング角度が大きく足元もゆったりとしているので、快適な空の旅を楽しむことができます。
デルタ航空の一部国際線利用の際、出発の72時間前までに空席があれば無料でアップグレードできます。
デルタ・コンフォートプラスにアップグレードする場合、時期や為替レートなどによって変動はありますが、日本~アメリカ間で片道13,000円~という料金が、利用座席の料金に加算されます。
しかし、ゴールドメダリオンの方はこのアップグレード料金が無料になるわけです。
(2)1枚目の家族カードの年会費が無料!
デルタスカイマイル アメックスゴールドの家族カードは、通常12,000円(税別)の年会費がかかりますが、1枚目は年会費無料で発行することができます。
つまり、基本カードの年会費だけで、2倍のスピードでマイルを貯められるわけです。
家族カードで貯めたマイルは、基本カード会員のマイルと合算されるので、次年度もゴールドメダリオン会員資格を維持するのに効果的です。
(3)日々の生活でボーナスマイルがゲットできる!
デルタスカイマイル アメックスゴールドの通常のマイル付与率は「100円=1マイル(1倍)」ですが、日常生活にこのゴールドカードを利用することによって、以下のようなシーンでボーナスマイルをゲットすることができます。
デルタ航空予約センターや公式サイトでの航空券購入時にデルタスカイマイル アメックスゴールドを利用することで、マイル付与率が「100円=3マイル」にアップします。(100円=1マイルにボーナスとして2マイルが加算されます)
スカイマイルには有効期限が無いので、デルタ航空を上手に利用すればマイルを無限に貯めることができるわけです。
◎海外でのカード利用でボーナスマイル1.5倍:
海外旅行先でも、デルタスカイマイル アメックスゴールドを利用するとうれしいボーナスがゲットできます。
例えば、海外でのショッピングでこのカードを利用すると、マイルが通常の1.5倍(100円=1.5マイル)で付与されます。
※外貨建て(商品価値を外貨で表示し、更に決済も外貨で行うこと)でのカード利用が対象です。
◎入会後の利用条件クリアで最大47,000マイルがゲットできる:
デルタスカイマイル アメックスゴールドに入会後、以下の利用条件をクリアすることで最大47,000マイルがゲットできます。
スカイマイルの価値は、
国内線が1マイル=1.5円~2円程度、
国際線のビジネスクラスが1マイル=2.5円~6円程度、
ファーストクラが1マイル=7円~16円程度、
となります。
ということは、47,000マイルをゲットできるとその価値は、70,500円~752,000円にもなるわけです。
そう考えると、条件をクリアしてボーナスマイルをゲットしたくなりますね。
ボーナスマイルをゲットするには、以下の条件をクリアする必要があります。
⇒ボーナスとして8,000マイルが自動的にゲットできます。
2.入会後3か月以内にカード利用40万円を達成する
⇒ボーナスとして10,000マイルがプレゼントされます。
3.入会後6か月以内にデルタ航空購入の航空券(ビジネスクラス)を利用する
⇒ボーナスとして25,000マイルがプレゼントされます。
※エコノミークラス利用でもボーナスマイルがプレゼントされますが、その場合のボーナスは10,000マイルとなり、全条件クリアで32,000マイルとなります。
4.デルタスカイマイル アメックスゴールド40万円利用で通常マイルも付与
⇒条件2で40万円のカード利用を達成することで、2のボーナスマイルに加え、通常マイルも4,000マイル付与されます。
上記の1~4の条件を全てクリアすると、合計47,000マイルがゲットできるのです。
◎デルタスカイマイル アメックスゴールドの継続で3,000マイル:
デルタスカイマイル アメックスゴールドを継続していくことで、毎年3,000マイルがゲットできます。
(4)旅行出発から帰宅までをトータルサポート!
デルタスカイマイル アメックスゴールドには、空港利用時に様々なサポートサービスを利用することができます。
◎旅行傷害保険
海外旅行時の傷害死亡・後遺障害保険金は最高1億円、国内旅行でも最高5,000万円の手厚い旅行傷害保険が付いており、安心して旅行を楽しむことができます。(家族カード会員の障害死亡・後遺障害保険金は国内外ともに5,000万円、基本カード会員の家族は1,000万円です)
◎専用チャーター車で空港まで送迎
海外旅行の出発・帰国の際、アメックスが提携するタクシー会社から会員専用タクシーをチャーターし、指定場所まで格安価格で送迎してくれます。利用可能空港は、成田国際空港・関西国際空港・中部国際空港となります。
◎手荷物を自宅まで無料宅配
海外からの帰国時には手荷物が増えることもよくありますね。
そんな時に便利なのが、アメックスの手荷物無料送迎サービスです。
デルタスカイマイル アメックスゴールド会員にもこのサービスが付帯しており、会員1名につきスーツケース1個を無料で自宅まで送迎してくれます。
このサービスが利用できるのは、成田国際空港・関西国際空港・中部国際空港です。
◎国内外30ヵ所の空港ラウンジを無料利用できる
提携空港にて、当日の航空券と一緒にデルタスカイマイル アメックスゴールドを呈示することで、国内外30もの空港ラウンジを無料で利用することができます。
また、一緒に旅行に出かける方同伴者様がいる場合、1名様までは無料で利用できます。
30の航空ラウンジについては、アメックス公式サイト『デルタスカイマイル アメックスゴールド』ページの「トラベル」を参照ください。
◎無料ポーターサービスで楽々移動
出発・帰国時には、空港の駅改札・バス停~空港内のチェックインカウンター間の移動において、専任スタッフが無料で荷物を運んでくれます。
従って、一般のお客様が大きな荷物を運びながら移動するなか、デルタスカイマイル アメックスゴールド会員の方は楽々移動ができます。
◎24時間通話無料のコレクトコールを日本語で利用できる
海外旅行先では、言葉が分からずレストランの予約1つでも苦労することがありますね。
そんな時に役に立つのが、「オーバーシーズ・アシスト」というサービスです。
アメックス公式サイトの「オーバーシーズ・アシスト」ページに記載されている各国の電話番号にかけるだけで、どの国でも日本語でレストランや医療機関の予約などが行えます。
この電話番号は24時間無料で利用できるので、海外でも通話料を気にせず利用することができます。
デルタスカイマイル アメックスゴールドには、上記でご紹介したサポートサービス以外にも、まだまだお得に利用できるサービスが付帯しています。
詳しくは、公式サイトの『デルタスカイマイル アメックスゴールド』ページをご覧ください。
デルタスカイマイル アメックスゴールドはサービス内容改定でどう変わった?
デルタスカイマイルアメックスとデルタスカイマイル アメックスゴールドは、2018年6月26日にサービス内容が改定されました。
それにより、「家族カード」・「海外利用時のボーナスマイル」・「メダリオン会員資格の無償提供」・「カード利用100万円ごとのボーナスマイル」において、これまでのサービス内容とは違いがあります。
ここで、上記4つのサービス内容について、改定前と改定後ではどのように変わったのかを比較してみたいと思います。
・改定前→1枚目から12,000円+税の年会費がかかっていました。
・改定後→1枚目の年会費が無料になりました。
・改定前→100円につき1.25マイル(通常マイルの1.25倍)が付与されていました。
・改定後→100円につき1.5マイル(通常マイルの1.5倍)となり、0.25倍アップしました。
・改定前→デルタスカイマイル アメックスゴールドに入会すると、無条件でゴールドメダリオン会員資格が提供されていました。
・改定後→1年間に150万円のカード利用を達成できないと、次年度のゴールドメダリオン会員資格が得られなくなり、以下のようにランクダウンしてしまいます。
※カード利用額が100万円以上150万円未満:シルバーメダリオン
※カード利用額が100万円未満:メダリオン資格なし
・改定前→カード利用額100万円ごとに5,000マイルのボーナスが付与されていました。(年間3回まで)
・改定後→このサービス自体がなくなってしまいました。
【改悪点と改善点について】
デルタスカイマイル アメックスゴールドのサービス内容改定によって、「家族カード」と「海外利用時のボーナスマイル」は改定前よりもサービス内容が良くなりました。
その一方で、「メダリオン会員資格」と「カード利用100万円ごとのボーナスマイル」については、改定前よりもサービス内容が悪くなってしまいました。
これによって、デルタスカイマイル アメックスゴールドの利用方法について考える必要が出てきたのです。
デルタスカイマイル アメックスゴールドのメリット・デメリット
サービス内容改定後に得る、デルタスカイマイル アメックスゴールドのメリットとデメリットをまとめてみました。
1.無期限マイルが貯められる
2.デルタ航空でカード利用するとマイル3倍
3.初年度はゴールドメダリオン会員で上級サービスを受けられる
4.海外のカード利用でマイル1.5倍
5.家族カードの年会費が1枚目無料
6.デルタ航空の初フライトで10,000マイルまたは25,000マイル
7.カード継続で3,000マイル
8.充実したサービス・セキュリティ・補償で海外旅行も安心
家族カードの年会費12,000円(税別)が無料に改善された点は大きく、基本カードと家族カード2枚の同時利用で、無期限マイルを効率良く貯められるようになりました。
マイルの価値は、上記でもご説明した通り1マイル=1円以上あり、場合によっては15円以上にもなります。
更に、このカードで貯められるスカイマイルは、有効期限が無いため貯めたいだけ貯めることができ、ワンランク上の特典航空券と引き換えることも可能です。
他にも、「あるとうれしいサービス」がたくさん付帯しており、特に空港内や旅行先でのサービスが充実しています。
そのため、旅行好きの方にはこのカードは大きなメリットだと言えます。
1.ゴールドメダリオン会員資格の無償提供は初年度のみ
2.年会費が高い
3.高額利用してもボーナスマイルがもらえない
ユーザーの中には、ゴールドメダリオンの無償提供に魅力を感じて入会している方も多く、サービス改定により無償提供から年間150万円のカード利用という条件付きになったことで、「1年間に150万円以上カード利用しないといけない…」とプレッシャーを感じている方もいます。
この点は、ユーザーにとってデメリットと言えます。
また、ハイステイタスカードとして知られているアメックスだけあり、このデルタゴールドの年会費は税込28,080円となっています。
そのため、積極的にカード利用しないとデメリットとなる可能性があります。
これまでは、100万円のカード利用ごとにボーナスとして5,000マイルがもらえていました。
つまり、300万円利用した場合には、通常獲得マイルのほかにボーナスとして15,000マイルがゲットできたわけです。
しかし、改定後の現在は300万円カード利用しても通常獲得マイルしかゲットできないのです。
この点は、高額ユーザーにとってはデメリットと言えます。
【デメリットはカードの利用次第で改善できる】
こうしたデメリットをカバーするためには、デルタスカイマイル アメックスゴールドカードの使い方を今一度見直してみる必要があります。
例えば、これまで他のゴールドカードをメインカードとしていた方は、デルタスカイマイル アメックスゴールドをメインカードにすることで、毎年ゴールドメダリオン会員を維持できる可能性が高くなります。
例えば、口座からの自動引き落となっている公共料金(電気・水道・ガス)や携帯料金、各種保険料などをデルタスカイマイル アメックスゴールド払いに変更することによって、年間カード利用額がアップします。
ゴールドメダリオン会員が維持できれば、デルタ航空を利用する際にきめ細かなサービスを受けられるようになり、年会費をカバーする充実した旅行が楽しめます。
デルタ航空を積極的に利用することで、3倍のスピードでマイルが貯まっていきます。
サービス改定により「100万円カード利用ごとに5,000マイル」のボーナスはなくなってしまい、ゲットできるのは100万円で通常獲得マイルの10,000マイルのみとなってしまいました。
しかし、デルタ航空で50万円のカード利用を達成すれば、マイル3倍ボーナスによって15,000マイルを貯めることができます。
これは、改定前の100万円カード利用時と同じマイル数(通常マイル10,000マイル+ボーナス5,000マイル)です。
つまり、がんばって100万円利用しなくても、デルタ航空を積極的に利用すれば50万円のカード利用で15,000マイルが貯められるのです。
そう考えれば、カード利用ボーナスがなくなってもあまりデメリットには感じないでしょう。
そのため、入会するなら今がチャンスです!
【ゴールドメダリオン会員の維持を目指すなら高額利用時がチャンス!】
年間150万円のカード利用ができないと、次年度はシルバーメダリオンに降格するか、メダリオン会員資格がなくなってしまいます。
そのため、今後高額商品を購入する予定がある場合には、そのタイミングを見計らってデルタスカイマイル アメックスゴールドに入会するのも1つの方法です。
また、定期的に支払っている利用料金などの年間支払額を計算し、その合計が150万円程度になるのであれば、今すぐに入会しても良いでしょう。
コメントを残す