アメリカン・エキスプレス・カードというと、数あるクレジットカードの中でも、成功者が持つハイステータスな個人向けクレジットカードというイメージがありますが、実は法人向けのビジネスカードもあることをご存知でしょうか?
法人カードは、いくつものクレジットカード会社から発行されており、何もアメックスを利用しなくても良い気がしますが、「アメックスビジネスカードがすごい!」と一部で話題となっています。
そこで今回は、ビジネスカードを申込もうと考えている会社や個人事業主の方々に、アメックス法人カードの特長をご紹介するとともに、この法人カードを利用することで得られるメリットも詳しくご紹介していきます。
◆そもそも法人カードとは?
法人カードとは、会社や個人事業主向けに発行されるクレジットカードで、カード表面の名義人名欄には、「会社名」その下に「社員の個人名」が刻印されます。
法人カードの利用方法は、その会社や個人事業主によって異なります。
例えば、個人事業主の場合では、事業での支出とプライベートでの出費が混同するのを避けるためという方が多いです。
個人用のクレジットカードで事業の支払いも行っていると、後々で仕分けする際に非常に大変で、また時間もかかってしまいます。
個人事業主の場合、余計な作業に時間を取られるのはとても嫌ですね。
また、事業経費によっては高額となる場合もあり、それを個人用カードで支払っていると利用限度額にも影響を及ぼす場合も出てきます。
そこで法人カードを利用することにより、プライベートでの支払いは個人用カードで、事業での支払いは法人カードと区別することができ仕訳も楽になるほか、個人カードの利用額の心配もなくなります。
会社の場合では、事務処理にかかる時間を短縮させるのに法人カード役に立ちます。
例えば、社員数が10人未満の小規模企業では、社員それぞれにかかった経費を数少ない経理担当者が精算処理しなければならず、大きな負担がかかっているところも多いです。
法人カードを導入し経費のすべてを法人カード払いとすることで、領収書の束がなくなるほか紛失の問題も解消されます。
また、社員が出先で仮払いをせずに済むほか、利用状況は社員それぞれのカード履歴からすぐに確認できるため、経理担当者の業務負担も大幅に軽減されます。
社員数の多い大企業では、最新の事務処理システムが整っているところも多く、経理担当の業務負担も軽減されている傾向にありますが、社員数の少ない中小企業ではまだまだ経理担当者の負担が大きいところも多いです。
こうした状況を改善するためにも、法人カードは役に立つわけです。
◆アメックス法人カードの概要
ここからは、アメリカン・エキスプレス・ビジネス・カード(アメックス法人カード)の概要をご説明していきます。
- ◎年会費:12,000円+税(税込12,960円)
- ◎追加カード:1枚につき年会費6,000円+税(税込6,480円)
- ◎カード利用枠:一律の制限無し
- ※基本カード会員(法人格の代表者/個人事業主)の信用を考慮して利用可能枠を設定します。
- ◎ポイント:法人カードでもアメックのポイントプログラム「メンバーシップ・リワード」に参加でき、ポイントを貯めることができます。
- ・ポイント加算レート:100円=1ポイント
- ・マイルへのポイント移行レート:(メンバーシップ・リワード・プラスに登録した場合)ANAマイル 1,000ポイント=1,000マイル/提携航空パートナーマイル 1,250ポイント=1,000マイル
- ◎カードセキュリティ
1.オンライン・プロテクション:万が一、インターネットショッピングなどにて法人カードの不正使用が発覚した場合、不正使用分のカード取引が全額補償されます。
2.リターン・プロテクション:購入店舗にカード利用商品の返品を拒否された場合、購入後90日以内にアメックスに連絡して返却することで返金してくれます。返品には規定があり、1商品につき最高3万円相当額まで、1会員口座につき年間最大15万円相当額までとなっています。
3.ショッピング・プロテクション:国内/海外を問わず、アメックス法人カードで購入した商品が破損などの損害を被った場合、購入日から90日間、年間最高500万円(1名につき)まで補償します。
※1事故あたり1万円の免責金額が発生します。
4.キャンセル・プロテクション:万が一、病気やケガで予定していた出張に出かけられなくなり、アメックス法人カードで購入したホテル代や航空チケット代などをキャンセルせざるを得なくなった場合に、そのキャンセル代をアメックスが補償してくれるサービスです。
このキャンセル・プロテクションは、法人カード会員にピッタリのサービスとなっています。
対象となる代金は以下の通りです。
- 国内/海外旅行契約やそれに付帯するサービスの代金
- 宿泊施設の提供やそれに付帯するサービスの代金
- 航空機や列車など旅客輸送の代金
- パーティ用の施設や会場の提供、またそれに付帯するサービスの代金
- スポーツなど趣味の指導や施設の提供などにかかる代金
- 演劇や音楽などの上映などにかかる代金
補償限度額は、1,000円またはキャンセル料金の10%相当額のいずれかとなります。
5.カード再発行サービス:アメックス法人カードを紛失したり、盗難などで社員以外の第三者にわたってしまった場合、不正使用を避けるために使用停止処置がとられます。その後、新カードが無料で再発行されます。
※紛失/盗難の事実が発覚したら、すぐにアメックスへ連絡することで処置がとられる仕組みとなっています。
6.本人認証サービス:オンラインショッピング利用時に、第三者による不正使用を防止するため、ワンタイムパスワードによる本人認証を行うことで、アメックス法人カードが利用可能となります。
◎カード保険 :旅行傷害保険(海外/国内)
・傷害治療費用保険金:最高300万円
・疾病治療費用保険金:最高300万円
・賠償責任保険金:最高4,000万円
・携行品損害保険金:1回の旅行中で最高50万円/年間限度額100万円(3,000円の免責金額あり)
・救援者費用保険金:基本カード会員と追加カード会員 最高400万円/基本カード会員と追加カード会員の家族 最高300万円(ともに保険期間中のみ)
・傷害後遺障害保険金:基本カード会員と追加カード会員 最高5,000万円/基本カード会員と追加カード会員の家族 最高1,000万円]
◆アメックス法人カードにはどんな特長がある?
アメックス法人カードの付帯サービスは、個人向けのアメックカードと同じ点もありますが、法人向けにしかないサービスもあります。例えば、以下のような経費に関連するサービス、またビジネスに有効なサービスが整っています。
(1)月1回、カード利用代金利用明細を提供
アメックス法人カード(追加カードも含む)を持っている社員全員に対し、毎月1回アメックスよりカード利用状況を記した明細書が届きます。
明細には、日付順にカード利用金額、利用店舗名、業種などが記載されています。
この利用明細を確認することで、科目ごとの仕訳が簡単になるほかカードの利用目的も明確になるため、経費の計上がスムーズになります。
(2)カード会員専用ページの利用
アメックス法人カード会員は、オンライン上にてカードの利用履歴やポイントの残高照会などがチェックできる「オンライン・サービス」が利用可能です。
オンライン・サービスでは、ログインが必要な会員専用ページにて、過去の利用履歴から最新の利用履歴までをチェックできるほか、会員が利用できるイベントの案内やポイント残高などもチェックできます。
カード利用履歴等は、この会員ページにログインすればいつでも確認できますが、Eメールアドレスを登録すれば、アメックスより定期的に知りたい情報が送られてきます。
そのため、わざわざ自分から会員ページにログインしてカード履歴をチェックする手間が省けます。
その他にも、カード利用可能額の確認や各種チケットのオンライン申込、「ペイフレックスあとリボ」(一括払い利用額のうち、設定した振り分け金額を超えた分をリボ払いにする支払方式)の利用手続などが行えます。
オンライン・サービスを利用する場合には事前登録が必要となり、登録はアメックス公式サイトからできます。
(3)追加カード/ETCカードの発行
追加カードは、年会費6,480円(税込)個人カードでも家族カードを発行することが可能ですが、個人の場合には最大6枚までしか発行することができません。
しかし、法人カードは持たせたい社員数に応じて発行することが可能です。
社員1人1人に法人カードを持たせることで、それぞれの利用履歴の管理が簡単になるほか、過去の利用履歴がいつでもチェックできるため、社員の個人的使用を防いだり無駄な経費を削減させることができます。
また、ETCカード1枚につき年会費500円で発行できます。(カード発行手数料は無料)
営業などで社用車を利用することが多い場合には、作っておくことで高速道路の利用料金なども法人カードから支払うことができ、後々の経費計算も簡単になります。
ETCカードは、基本カード会員1名につき最大5枚まで発行が可能です。
(4)JR東海エクスプレス予約サービスの利用
ビジネスでは、新幹線などを利用して出張することもよくありますが、アメックス法人カード会員になると「JR東海エクスプレス予約サービス」が利用できるようになり、東京~博多間(東海道新幹線/山陽新幹線の利用区間)の利用がスピーディで快適なものとなります。
このサービスはアメックス法人カード会員のみとなり、年会費1,080円(税込)で利用することができます。申込みをすると、後日JR東海から「プラスEXカード」が発行されます。
東京~博多間の新幹線を利用する場合、予約はスマートフォンやパソコンなどから行うことができます。
また、利用当日はプラスEXカードを改札にかざすだけで新幹線に乗ることができるため、わざわざ駅で並ぶ必要がなくなります。
旅行で新幹線に乗るのであれば良いですが、法人カード会員はビジネスで新幹線を利用するため、時間を有効に使いたいと考えている方が多いです。
このサービスを利用すればスピーディに新幹線に乗車することができ、出発までの時間を有効に使うことができます。
(5)メンバーシップ・サービス・センターで各種問い合わせが可能
利用履歴などはカード会員専用ページより確認が可能ですが、各サービスに関する問い合わせなどをしたい場合には、ビジネスカード会員専用のフリーダイヤルを利用することができます。
フリーダイヤルなので通話料は無料で平日9:00~17:00で利用できるほか、緊急を要する場合には24時間365日間対応が可能です。また、海外からの問い合わせもできるため、どこにいても安心です。
アメックス法人カード会員専用ダイヤルは0120-941760、海外からの問い合わせは81-3-3220-6745で受け付けています。
◆アメックス法人カードのメリット
アメックス法人カードには、ビジネスに有効なサービスがいくつも受けられるところに大きな魅力があります。
(1)法人カードは年会費を経費として計上できる
法人カードは事業目的で使用されるため、年会費は会計上の経費として計上することが可能です。
これは、国税庁が制定する「必要経費に算入できる金額」の(2)「その年に生じた販売費、一般管理費その他業務業上の費用の額」に当たるため、経費として計上できるのです。
法人カードは他のクレジットカード会社でも発行されており、2,000円前後で申し込むことが可能です。
また、中には年会費無料で利用できるものもあり、それらと比較するとアメックス法人カードは年会費が割高となっています。
事業用として高額な経費を使って利用するのに、その費用を経費として計上できなければどの企業も使用することはありません。
アメックス法人カードの年会費が高額であっても、国が定める必要経費として計上できるからこそ、様々な企業が利用しているわけです。
(2)ビジネスカード会員だけが受けられる特典がある
ビジネスカード会員だけが受けられるサービスについては上記の特長でご紹介しましたが、その他にビジネスカード会員だけが受けられる特典も充実しています。
アメックス法人カード会員が受けられる特典は、以下の通りです。
◎ビジネス・コンサルティング・サービス
中小企業や個人事業主向けのサービスで、業績の改善や事業展開などの相談が受けられます。このサービスで受けられる内容は、以下の通りです。
・面談や電話にて専門の経営コンサルタントを紹介してくれるほか、経営に関する相談も受けることができます。
・大手経営コンサルタント企業「船井総合研究所」のビジネスノウハウが身に付くDVDまたはCDが優待料金で購入できるほか、主催するセミナーにも優待料金にて参加することもできます。
これまで5,300社以上の企業にコンサルティングを実施している実績ある船井総研のノウハウが身に付けば、今後の事業にも大きなプラスとなること間違いナシです。
このサービスは事前申し込みが必要なので、興味がある場合にはビジネス・コンサルティング・サービス問い合わせ窓口(0120-938-877)にご相談ください。
◎登録制ビジネス情報サービス「ジー・サーチ」
取引の新規開拓は企業の発展に重要なことですが、開拓先を十分に調査してから取引することもまた重要です。
これは、ビジネス情報提供サービス企業の「株式会社ジー・サーチ」が提供するサービスで、通常は登録制の有料サービスですが、アメックス法人カード会員ならば会費無料で利用できます。
このサービスに登録すると、帝国データバンク/東京商工リサーチ/リスクモンスターなどといった大手企業調査会社10社が145万社以上の信頼度の高い企業を案内してくれます。
そのため、安心して取引先の新規開拓が行えます。
◎登録制ビジネス情報調査代行サービス
これも「株式会社ジー・サーチ」が提供するサービスで、アメックス法人カード会員ならば年間登録料が無料となります。
ビジネス情報調査のプロが、国内外にあるあらゆる企業調査やマーケティング情報の調査などを代行し、調査結果を分かりやすくレポート形式で詳細に報告してくれます。また、必要に応じて不動産評価や特許、学術文献などの調査も代行してくれます。
ジー・サーチは、日本でもトップレベルのビジネスデータベースを駆使して調査を行うので、安心して任せられます。
◎クラウド会計ソフト「freee」へのデータ移行サービス
アメックスはクラウド会計ソフト「freee」と提携しており、アメックス法人カードの利用情報はfreeeに自動インポートできます。
freeeは個人事業主や中小企業向けのクラウド型会計ソフトで、多くの方や企業が利用している実績ある会計ソフトです。クラウド型なので導入費用も抑えられるほか、経理にかかる面倒な作業は全てfreeeが自動で行ってくれるので社員の業務負担も抑えられます。
社員が本来の業務に専念できれば、経営アップにもつながります
◎資金繰りの強い味方「VIP Loan Card for American Express」
万が一、資金繰りに困った時の味方として、オリックス・クレジットが提供するアメックス法人カード会員向けの「ビジネスカードローン」を利用することもできます。
◎福利厚生プログラム「クラブオフ」のVIP会員が無料登録
アメックスの会員制福利厚生プログラムである「クラブオフ」のVIP会員が、年間登録料無料で提供されます。
クラブオフは、アメックスが提携する75,000以上の施設(宿泊施設・映画館・レジャー施設・日帰り湯施設など)を特別優待料金にて利用できできます。
もちろん、追加カード会員も同様に利用できるため、出張時に利用すると良いでしょう。
◆まとめ
いかがでしたでしょうか?アメックス法人カードは、他社の法人カードと比較すると年会費が割高ではありますが、事業用として利用するため必要経費の1つとして計上できるため、損をすることはありません。
それ以上に、年会費に見合った上級サービスを受けられるほか、経営アップにつながるビジネス関連のサービスも充実しているため、多くの法人や個人事業主も注目しているのです。
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