支払い時にクレジットカードを店員に手放さない「タッチ決済」が普及しつつある。
新型コロナウイルスの感染拡大下で、機器に通したり、かざしたりして決済する”非接触”という特徴から、注目度が一層高まり、対応している端末もこの１年で３倍以上に増えています。
クレカを日常的に支払いに使っている人は、気付いているでしょうが、タッチ決済出来る時と、そうでないときがあります。
クレカを店員に渡す場合もあるでしょうが、ナゼそんなことが起こるのでしょうか？
クレジットカードの「タッチ決済」とは？
タッチ決済を利用すると、電子マネーのように暗証番号やサインなしで決済が完了します。
従来のようにクレジットカードを端末に差し込む手間が掛からず、VISAは公式サイトで、決済時間が半分に短縮されると強調していますね。
ちなみに「タッチ決済」という名称はVISAカードで使われているもので、その他の国際ブランドであるMasterCard、American Express（アメックス）、JCBなどは、「コンタクトレス」という名称を使っています。
また、決済金額が一定額以上の場合において、タッチ決済が使えず、従来のようにカードを端末に差し込んで、暗証番号の入力やサインをする必要があることは覚えておきましょう。
では、どうしてその違いがあるのかは、気になりますよね。
次にご紹介しましょう。
タッチ決済「使える？使えない？」の違いは？
現在、全てのクレジットカード、全ての店舗でタッチ決済が利用出来る訳ではありません。
タッチ決済に対応しているクレジットカードと、決済端末の両方が備わってなければ、残念ながらタッチ決済をする事はできません。
タッチ決済に対応しているクレジットカードは、スマートフォンのWi-Fi表示の様な電波マークが付いています。
これはクレジットカードブランドにかかわらず、共通のマークとなっています。
続いてタッチ決済に対応している端末についてです。
対応可能店舗では、タッチ決済に対応していることを示すマークがレジに表示されています。
例えばVISAの場合、VISAのロゴの横に先程の電波マークが付いていて、この表示があればタッチ決済で支払ができるということになります。
支払の時は、店員に「VISAをタッチでお願いします」などと声をかけ、リーダー端末にカードをタッチして決済を完了させます。
ちなみにリーダー端末にカードを接触させず、近距離にかざすだけでも問題はありません。
なお報道によれば、日本国内のタッチ決済に対応しているVISAのクレジットカードは、２０２０年９月末時点で前年同月比2.3倍の3230枚、対応端末は2020年6月時点で、同3.2倍に急増しています。
タッチ決済が利用可能なクレジットカードの例
タッチ決済（コンタクトレス決済）は、既に多くのクレジットカードで利用可能ですが、ゴールド以上のクラスで対応しているクレジットカードとしては、国際ブランドごとに以下のようなものがあります。(一例）
VISA
- イオンゴールドセレクトカード
- 三井住友カードゴールド/プラチナ
- 楽天カードGOLD/プレミアム
MasterCard
- Orico Card THE GOLD PREME・TRUST CLUBプラチナ
- 楽天カード ゴールド/プレミアム
JCB
- ANA JCBカード ワイドゴールド/プレミアム
American Express
- アメリカン・エキスプレス・ゴールド・カード
- アメリカン・エキスプレス・プラチナ・カード
ダイナースクラブ
- ダイナースクラブ プレミアムカード
- ダイナースクラブ プレミアム コンパニオンカード
手持ちのクレジットカードをタッチ決済にする方法は？
では、あなたが保有しているクレジットカードを見て下さい。
タッチ決済対応の電波マークがついているでしょうか？
最近新たに発行されたクレジットカードや、新たにクレジットカードを作り直した場合などは、最初からカードがタッチ決済対応になっている物がありますが、そうではない場合は、電波マークが付いてない人も少なくないでしょう。
いますぐ手持ちのクレジットカードを、タッチ決済にしたい場合は、楽天カードの場合は楽天、イオンカードの場合はイオンというように、それぞれのクレジットカードの発行機関に申し込みを行い、カードを作り直すことになります。
ちなみに、クレジットカードの作り直しの場合には手数料がかかるケースと、かからないケースがあります。
また、そもそも一部の発行機関が発行しているクレジットカードは、まだタッチ決済に対応したカードの発行に対応していない事も覚えておきましょう。
全部が全部、対応している訳ではないってことですね。
ユーザーも店舗側も利用意向は高く、一層普及へ
前述の通り、タッチ決済の対応店舗は増え続けています。
スーパーやコンビニ、飲食店などでも広く利用が可能な状況になりつつあり、決済にかかる時間の短さなどから、タッチ決済で決済する人は大幅に増えていくでしょう。
アメリカン･エクスプレスが実施した調査においても、タッチ決済の利用意向が高いことが分かっています。
2020年11月に発表した調査結果によれば、約75％の人が、今後も利用したいと回答しているということです。
なお、タッチ決済に対応したいと回答した店舗関係者も65.8％に上っているということ。
タッチ決済は客の時間短縮だけでなく、店舗スタッフの手間の削減にも繋がりますからね。
人手不足がこれから、さらに日本で深刻化していくことを考えると、より対応店舗が増えていくと言えるでしょう。
また、これまでクレジットカードは手間が掛かるという理由で、少額決済では使わない人が多かったですが、タッチ決済の普及により、少額決済でのクレジットカードの利用頻度は高まっていくでしょう。
これから更に、普及が進みそうですね。
期待していましょう。
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